2016年10月30日日曜日

愛せないのは自分のせい、自分を一番愛せばいいのに

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人は、自分を愛しているから嫉妬するんじゃなくて、愛していないから嫉妬するんだ。面白いもんだね。
池田晶子

誰にとっても正しいことなのだから、お互いの正しさを主張しあって喧嘩になるはずもないということも、わかるよね。だから、本当のことを知っているということは、それ自体が自由なことなんだ。本当のことを知らないから、人は人に対して自分の自由を主張することになるんだ。
池田晶子

自由というのは、他人や社会に求めるものではなくて、自分で気がつくものなんだ。自分は自分のしたいことをしていい、よいことをしても悪いことをしても何をしてもいい、何をしてもいいのだから何をするかの判断は完全に自分の自由だと、こう気がつくことなんだ。
池田晶子


自分に都合が悪いことはすべて、「社会が悪い」「社会のせいだ」というあの態度だ。でも、社会が自分の外にあると思っているのは、ほかでもないその人だ。自分でそう思い込んでいるだけなのに、じゃあその人はいったい何を責め、誰が悪いと言ってることになるのだろう。
池田晶子

考えるということは、答えを求めるということじゃないんだ。考えるということは、答えがないということを知って、人が問いそのものと化すということなんだ。どうしてそうなると君は思う。謎が存在するからだ。謎が謎として存在するから、人は考える、考えつづけることになるんだ。
池田晶子

「自分」というのは、名前でなければ、身分でもない。体でなければ、心でもない。ないないづくしで、どこにもない。それが「自分」というものだけど、だからといって、自分など「ない」というのでもない。なぜって、自分など「ない」と言っているその自分が、まさにそこに「ある」からだ。ないけれどもある。あるけれどもない、それが「自分」というものの正体、その存在の仕方の不思議さなんだ。何を「自分」と思うかで、その人の自分は決まっているというのも、この意味だ。
池田晶子